『文學界』9月号(文芸春秋社)に「言葉を失うことについて」というエッセイを寄稿しました。高橋源一郎の初期作品についての小論です。どうぞよろしくお願いします。 http://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/文学界 2013年 09月号 [雑誌]文藝春秋 2013-08…
現代思想 2013年6月号 特集=フェリックス・ガタリ 本日(5月27日)発売の『現代思想』2013年6月号(特集=フェリックス・ガタリ)に、拙論「人はみな妄想する ガタリと後期ラカンについてのエチュード」を寄稿しました。 近年のガタリ再評価の動きのなかで、…
いま発売中の『文藝』(河出書房新社)2013年冬号に、比嘉徹徳さんの『フロイトの情熱 フロイトの情熱 精神分析運動と芸術』への書評を寄稿しております。『フロイトの情熱』は精神分析運動史における「主体」の形成を探る論考ですが、分析家の欲望の問題や…
以下に、タイトルの論文を一部訳出します。ラカン派によるクレランボーの精神自動症論のさわりとして、そして、この精神自動症をはじめとする精神病症状に関する精神医学的知がラカンの「大他者」概念の基盤となっていることが明晰に示されていると思います…
明日、12月8日(土)に東京の駒澤大学にて、「第2回東京精神分析サークル主催コロック」が開催されます。今回は、向井雅明氏の『考える足─「脳の時代」の精神分析』、そして『天使の食べものを求めて─拒食症へのラカン的アプローチ』の出版記念で、自閉症、…
今月(2012年11月)、三輪書店より翻訳書『天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ』が刊行されました。監修は加藤敏氏、監訳が向井雅明氏。私は25頁ほどの解説を寄せています*1。天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチamazon…
Scan Tailor Universalを使って見開き2ページのPDFを1ページずつに分割されたPDFにする作業を自動化するバッチファイル*1を書きました。引数に与えられたPDFを画像(JPG)に変換して、Scan Tailorの6工程をデフォルト設定でぶん回して得られた画像(TIF)か…
『ユリイカ』2012年11月号(特集=横尾忠則)に「YOKOO avec KUSAMA」を寄稿しました。 横尾忠則と草間彌生の伝説の対談をもとに、両者を「病に対する態度」という観点から論じています。どうぞよろしくお願いします。 ユリイカ2012年11月号 特集=横尾忠則見…
来週末、10月28日(日)14時から専修大学神田校舎で開催される、第14回日本ラカン協会ワークショップ「フロイト=ラカンによる「うつ」」に参加します。 私は、「フロイトのうつ病論―Aktualneuroseをめぐって」というお話をします。 フロイト=ラカンによる…
あまり情報が共有されていないようですので、当blogでもお知らせを。以下、京都大学人文科学研究所からの引用です。 2012年10月12日金曜日、18時00分-20時00分、京都大学人文科学研究所本館4階大会議室にて、公開講演会「ジャック・ラカンと精神分析家の育…
『ユリイカ』2012年9月号に小論「言語の病理の行方」を寄稿しました。 統合失調症と発達障害における言語、ラカン、ドゥルーズなどについて少々論じています。どうぞよろしくお願いします。ユリイカ2012年9月号 特集=岩井俊二 『Love Letter』『スワロウテイ…
blogでの紹介を忘れていましたが、『思想』2012年8月号に「ラカン派の精神病研究 ——「精神病の鑑別診断」から「普通精神病」へ——」を寄稿しました。 内容は、昨年にUTCPでお話したものを改稿したものです。そろそろ大学図書館にも入る頃だとおもいますので、…
2012年6月23日(土)・24日(日)に、第59回日本病跡学会総会が東京藝術大学で開催されます。 http://www.geidai.ac.jp/event/pathography2012/index.htmlお時間のある方は、どうぞお越しください。 開催にちなみ、と言ってはなんですが、期間限定で、昨年の…
はてなブログに移行しました。今後ともどうぞよろしくおねがいします。二人であることの病い パラノイアと言語 (講談社学術文庫) 以前amazonに書いたこの本のレビューを、少々加筆して転載します。 この論文集『二人であることの病い』に収録された1930年代…
UTCP(21世紀COEプログラム「共生のための国際哲学交流センター」)の企画で,東大駒場キャンパスでお話させていただきます. 「ラカン学派の精神病研究――「精神病の鑑別診断」から「普通精神病」へ」というタイトルです. 日時: 2011年11月25日(金)18:00…
来たる10月14日に,「第34回日本精神病理・精神療法学会」にて,ラカンに関連する演題を発表させていただく予定です.以下に抄録を公開します. 第34回日本精神病理・精神療法学会 パネルディスカッションIII-P-5-2(10月14日午前) 症状精神病のメタサ…
書名:Logique du délire 著者:Jean-Claude Maleval 出版社:Presses Universitaires de Rennes 出版年:2011(第3版)256ページ(第1版:Masson , 1996 第2版:Masson, 2000)著者について:ジャン=クロード・マルヴァルは精神分析家,フロイトの大義派…
書名:Horsexe: essai sur le transsexualisme 著者:Catherine Millot 出版社:Point Hors Ligne(5, rue Thouin, 75005 Paris) 出版年:1983 146ページ『外れた性:トランスセクシュアリズムについての試論』著者について:カトリーヌ・ミヨはソルボンヌ…
以前,「要素現象(phénomène élémentaire)」というラカンの用語が,実はヤスパースの『精神病理学総論』に登場する「elementares Phänomen」という用語に由来するものである,ということを紹介した.その後にパリ留学中の精神科医の知人から教えていただい…
10月7日,10月29日に,それぞれ「第33回日本精神病理・精神療法学会」「第14回精神医学史学会」にて,ラカンに関連する演題を発表させていただく予定です. 内容としましては,精神病理学会のほうでは,今年当blogで取り上げたラカンの「要素現象」につ…
ラカンの『精神病』のセミネールは,いまだ統合失調症の病理を考える上で重要なツールであり続けていると私たちは考える.とりわけ「精神病の精神分析」と銘打ちながらも,実際はヒステリーの重症例の分析であるような分析,つまりは神経症の重症例を「精神…
前回は,Lacanの学位論文『人格との関係からみたパラノイア性精神病』から『精神病』にまで出てくる「要素現象(phénomènes élémentaires)」という概念が,元来はJaspersのものであることを紹介した. Lacanの学位論文の中では,この用語は「要素的」の他に,…
最近は,縁あって頂いた仕事上の必要から「要素現象(phénomènes élémentaires)」を研究している.これは,これまでラカンのセミネールでは「基礎的現象」として訳されてきた言葉であり,『精神病』のセミネールのはじめから頻出する用語であるので,よく目に…
読書会@駒場のための試訳を公開します。『アンコール』の第四講(Seuil版の第三講)前半部分です。Encore, Leçon IV (前半) 9 janvier 1973 Editions de l'Association Lacanienne Internationale. それでは,皆さんに新年の祝辞を述べます.まだ定刻では…
http://books.google.com/books?q=editions:OCLC1479160&id=6HpO_9cItBIC&hl=ja&source=gbs_book_other_versions_r&cad=2_1私の読みたかった1878年のWestphalのパラノイア論は残念ながら読めないのですが、1844〜1868年分は閲覧可、および全文PDFにてダウン…
某所の読書会用に作成した試訳です。何かのご参考にどうぞ。Les formations de l'inconscient, pp.174-176 さて、父はここで現実的な対象ではありません。たとえ父が現実的な対象として、去勢を具体化するために介入しなければならないとしても同じことです…
今月28日に、「第二回フロイト思想研究会大会」というイベントでシュレーバーを論じさせていただく予定です。ぜひお越しくださいませ。 「シュレーバーの診断学」抄録より D.P.シュレーバーは1903年に『ある神経病者の回想録』を出版する。フロイトによるこ…
精神医学の世界でもっとも古くから刊行されている雑誌の一つである『神経精神疾患ジャーナル(The Journal of Nervous and Mental Disease)』誌の2007年8月号に、「シュレーバーのうなり声の奇蹟」*1と題された論文が掲載されている。 著者グレーム・マーティ…