à la lettre

ラカン派精神分析・精神病理学に関するいろいろ

『文藝別冊 中井久夫』に寄稿

 先週、河出書房新社から刊行された『文藝別冊 中井久夫』に寄稿しています。

中井久夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)
中井久夫 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)

 中井の統合失調症寛解過程論の形成を振り返りながら、「心のうぶ毛」という彼の概念を読み直すアイデアを素描しました。
 豪華なムックになっていますので、ぜひお手にとって見てください。

『ラカニアン・レフト』&『表象』11号刊行のお知らせ

 4月20日に、岩波書店よりヤニス・スタヴラカキス『ラカニアン・レフト』の拙訳(共訳)が刊行されます。

ラカニアン・レフト――ラカン派精神分析と政治理論
ラカニアン・レフト――ラカン派精神分析と政治理論

 スタヴラカキスは、すでに『ラカンと政治的なもの』でも知られている政治学者ですが、本書ではラカンと政治理論の対話のなかから、政治理論における享楽の重要性を指摘し、さらにその享楽が反-ファンタスム的で実体的なものでなければならないことを主張しています。現代の政治状況を考えるにあたっても、重要な論考ではないかと思います。


 また、表象文化論学会の雑誌『表象』の共同討議「精神分析的人間の後で──脚立的超越性とイディオたちの革命」に参加しています。

表象11:ポスト精神分析的主体の表象
表象11:ポスト精神分析的主体の表象

 この共同討議は、特集「ポスト精神分析的主体の表象」を構成するもので、同特集にはジャック=アラン・ミレールの2014年の講演「無意識と語る身体」の翻訳も掲載されています。

『早稲田文学』に寄稿&2016年下半期の3冊

 12月17日発売の『早稲田文学』2016年冬号の特集「からだにとって言語とは何か」に、「談話欲のゼロ度――「器官なき身体」に抗するラカン」というエッセイを載せています。

早稲田文学 2016年冬号 (単行本)
早稲田文学 2016年冬号 (単行本)


 同じく12月17日発売の『図書新聞』3284号の特集「下半期読書アンケート」にて、今年下半期に読んだおすすめの3冊の本を紹介しています。
 選んだのは下記の3冊です。それぞれの本への短いコメントは、紙面でご確認ください。

ジャック・デリダと精神分析――耳・秘密・灰そして主権
ジャック・デリダと精神分析――耳・秘密・灰そして主権

稲妻に打たれた欲望: 精神分析によるトラウマからの脱出
稲妻に打たれた欲望: 精神分析によるトラウマからの脱出

認知症ガーデン
認知症ガーデン

『atプラス』30号(特集=臨床と人文知)の編集協力をしました

11月5日発売の『atプラス』30号の編集協力をしました。「臨床と人文知」という特集になっています。
寄稿者の皆様のおかけで、かなり面白い号にしあがりました。
精神病理学精神分析現代思想に関心がある方、ぜひお手にとってみてください。

atプラス30
atプラス30

詳細目次などはこちらからどうぞ。
http://www.ohtabooks.com/publish/2016/11/04165444.html

2016年上半期の3冊

 7月23日発売の『図書新聞』3264号の特集「上半期読書アンケート」にて、今年上半期に読んだおすすめの3冊の本を紹介しています。
 選んだのは下記の3冊です。それぞれの本への短いコメントは、紙面でご確認ください。

狂気の愛、狂女への愛、狂気のなかの愛―愛と享楽について精神分析が知っている二、三のことがら
狂気の愛、狂女への愛、狂気のなかの愛―愛と享楽について精神分析が知っている二、三のことがら

不審者のデモクラシー――ラクラウの政治思想
不審者のデモクラシー――ラクラウの政治思想

『不思議の国のアリス』の分析哲学
『不思議の国のアリス』の分析哲学

近況

7/9, 10に立命館大学で開催される表象文化論学会第11回大会のシンポジウム「いま「自己」はどこにあるのか:精神分析自己啓発アルゴリズム」に登壇します。

詳細はこちらをご参照ください。

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また、先週発売になりました『精神科治療学』6月号「特集=これだけは知っておきたい精神病理」に「Lacan, J.の精神病論」を寄稿しています。
精神科治療学 Vol.31 No.6 2016年 6月号〈特集〉これだけは知っておきたい精神病理[雑誌]
精神科治療学 Vol.31 No.6 2016年 6月号〈特集〉これだけは知っておきたい精神病理[雑誌]