à la lettre

ラカン派精神分析・精神病理学に関するいろいろ

社会精神医学

エクリからのメモ:Thomas S. Szasz

注1 Thomas S. Szaszは"Psycho-Analytic Training—A Socio-Psychological Analysis of its History and Present Status," IJP XXXIX(1958):598-613において、目的としての力は分析の教育を貶める要素の一つであると指摘している。 これと同じ目的の治療の方…

トマス・J・シェフ『狂気の烙印――精神病の社会学』#4

Thomas J. Scheff : Being Mentally Ill: A Sociological Theory(1966) ASIN:B000J8I85M 第3章 どのようにして「患者」は作りだされるのか(後) 否定とレッテル貼り 残基的ルール違反に対する通常の反作用は否定である。 しかし、必ずしも常に否定であると…

トマス・J・シェフ『狂気の烙印――精神病の社会学』#3

Thomas J. Scheff : Being Mentally Ill: A Sociological Theory(1966) ASIN:B000J8I85M 第3章 どのようにして「患者」は作りだされるのか(前) *サズの理論 精神病は神話である(Szasz, T.S. "The Myth of Mental Illness",邦訳『精神医学の神話』) 「…

トマス・J・シェフ『狂気の烙印――精神病の社会学』#2

Thomas J. Scheff : Being Mentally Ill: A Sociological Theory(1966) ASIN:B000J8I85M 第二章 どんな社会的ルールを破っているのか 「精神病」という言葉は医学的隠喩である。 「精神医学的「症状」という観念 ……が行動に適用されると、その行動は背後に横…

トマス・J・シェフ『狂気の烙印――精神病の社会学』#1

Thomas J. Scheff : Being Mentally Ill: A Sociological Theory(1966) ASIN:B000J8I85M 第一章 どこに問題があるのか 「機能的精神障害についての莫大な数の研究が出されているが、この分野にはまた確固とした検証済みの知識体型というものはない。 ……現に…