今週発売の『文學界』2015年7月号の特集=「反知性主義」に陥らないための必読書50冊に、フロイト『人はなぜ戦争をするのか』の短い紹介文を寄稿しています。
「人はなぜ戦争をするのか」という問いが、この国においても喫緊のものになりつつある昨今は、このフロイトの論考や「文化のなかの居心地悪さ」を再読する良い機会ではないかと考えています。どうぞよろしくお願い致します。
なお、同号には斎藤環さんによる拙著『人はみな妄想する』の書評も掲載されています。
拙著『人はみな妄想する――ジャック・ラカンと鑑別診断の思想』ですが、おかげさまで好評をいただき、先日、重版いたしました。先週から、徐々に2刷が店頭に出回っているはずです。
初版にみられた誤植などを訂正してあります。修正箇所一覧はこちらからご覧になれます。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。書店などでお見かけの際には、ぜひお手にとってみてください。
4月27日発売の『現代思想』2015年5月号(特集=精神病理の時代)で、内海健さん、千葉雅也さんと一緒に行った「自閉症スペクトラムの時代 現代思想と精神病理」という鼎談を掲載していただいています。
本鼎談では、拙著『人はみな妄想する――ジャック・ラカンと鑑別診断の思想』の執筆の背景からはじまり、千葉雅也さんの『動きすぎてはいけない――ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』とのある種の近さについて、そして現代のメンタリティについて、等など様々な論点が議論されています。その他の論考も、とても興味深いものばかりです。
『人はみな妄想する』の副読本として、そして、精神病理と現代思想のあいだで行われている思考のカタログとしてご覧になっていただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
http://www.seidosha.co.jp/index.php?9784791713004
(4/23追記)書店の店頭に並び始めました。通販サイトの在庫検索は、こちらをお使いください。引き続き、どうぞよろしくお願いします。
このたび、青土社さんより『人はみな妄想する――ジャック・ラカンと鑑別診断の思想』という単行本を刊行することになりました。4月23日ごろから書店に並びはじめるようです。
フランスにおけるこれまでのラカン研究の成果を消化し、ラカンを「鑑別診断論」という観点から通史的に読解した上で、現代思想におけるラカンの位置づけの更新を企てる著作です。ラカンとその周辺の大きな見取り図をつくることができたのではないかと考えています。
構成としては、ラカンを「理論的変遷」という観点から詳細に読解する600枚程度の書き下ろしに、『思想』に書いた2論文(デリダ論含む)と、『現代思想』に書いたガタリ論を付け加えたものになっています。
素敵な帯文を書いてくださったのは、哲学者の國分功一郎さんと、千葉雅也さんです。
お二人曰く、
この本は現代思想の諸問題を高解像度の衛星写真のように写し撮る。クローズアップして細部を観察するのも、全体から道順を読み取るのも、読者の操作次第である。我々はここに、思考のための最高のツールをまたひとつ手に入れたのだ。(國分功一郎さん)
こころの問題を考えるすべての人が、本書から決定的なヒントを得るでしょう。かつてなく明晰な、ラカンを深く知るための新基準。(千葉雅也さん)
上記のように、ありがたいお言葉を頂戴しました。
ラカンの思想や臨床に興味をもっている方のみならず、ひろく現代思想や人文科学に興味をもっている方々に広くお読みいただければありがたいです。書店などでお見かけの際には、ぜひお手にとってみてください。
↓をクリックしていただくと、詳細目次がみられます。
続きを読む第4回 東京精神分析サークル主催コロックのお知らせ
日時: 平成27年3月21日(土・祝) 10時-18時
場所: 駒澤大学 246会館 7階(国道246号沿い)
参加無料、事前登録不要(どなたでもご参加できます)
この度、東京精神分析サークルでは、河野一紀氏の『ことばと知に基づいた臨床実践』、小林芳樹氏の『ラカン 患者との対話』、および前回の主催コロックの内容を収録した新思想誌『Νύξ』の刊行を記念して、第四回目となる主催コロックを開催いたします。
両著作をめぐる合評会に加え、『伝達をめぐる諸問題』と『トラウマ』についてのシンポジウムを用意しました。ラカン派精神分析に関心をもつ皆様のご来場をお待ちしております。